2026.07.15
【ママさんへ】1000人に2~3人の赤ちゃんにみられる先天性股関節脱臼とは?
こんにちは!ひなた整骨院です!
今回は、ママさんからの質問も多かった赤ちゃんの股関節疾患である「先天性股関節脱臼(せんてんせいこかんせつだっきゅう)」についてお話しします。
この病気は早期に発見し、適切なケアをすれば、ほとんどの赤ちゃんが元気に育っていくことができるものです。
今回は、親御さんが知っておくべきポイントを、分かりやすく丁寧にまとめてご紹介します。

【そもそも「先天性股関節脱臼」ってなに?】
「生まれつき股関節が外れている病気」というイメージを持たれるかもしれませんが、厳密には少し異なります。
本来、私たちの股関節は、太ももの骨(大腿骨)の先端にある丸い「大腿骨頭(だいたいこっとう)」が、骨盤のくぼみである「寛骨臼(かんこつきゅう)」にすっぽりはまり込むことで、スムーズに動いています。
先天性股関節脱臼とは?:生まれたときには股関節が不安定な状態(外れやすい状態)にあり、その後、生活していくなかで徐々に脱臼へと移行していくと考えられている病気です。
赤ちゃんの場合、股関節を支える組織が柔らかく骨も発達途中のため、脱臼していてもほとんど痛みを感じません。 そのため、見た目だけでは気づきにくく、専門家によるチェックや日常の観察がとても大切になります。
【なぜ起こるの?主な原因とリスク因子】
原因は一つではなく、いくつかの要素が複雑に絡み合って発生すると考えられています。主に以下のようなリスク因子があります。
- 女の子に多い(性差): 女の子の発生率は男の子の約5〜9倍と言われています。女性ホルモンの影響で、関節が柔らかくなりやすいことが関係していると考えられています。
- 遺伝的要因: ご家族(親御さんやご兄弟)に股関節脱臼の経験がある場合、発生する可能性が少し高くなります。
- お腹の中での姿勢(逆子など): 逆子(骨盤位)で生まれた赤ちゃんや、羊水過少で子宮内が窮屈だった赤ちゃんは、股関節に負担がかかりやすいためリスクが上がります。
- 第一子(長子): 初めての出産では子宮の壁が硬く、赤ちゃんがお腹の中で動きにくいため、リスクが上がると言われています。
※これらはあくまで「リスク因子」であり、当てはまるからといって必ず脱臼するわけではありません。逆に、リスク因子がなくても発症することもあります。
【お家でできる!予防と悪化防止のポイント】
先天性股関節脱臼は生まれてからの抱き方やおむつの当て方を意識することで、発生を減らし、悪化を防ぐことができます。
- 抱っこは「M字開脚」を意識する
赤ちゃんを抱っこするときは、赤ちゃんの股関節が無理なく自然に開いた「M字開脚(コアラの抱っこ)」の姿勢になるようにしましょう。抱っこ紐やベビーカーを使用する際も、足がだらんと伸びきってしまわないか確認してください。 - おむつはゆとりを持たせる
きつすぎるおむつは、赤ちゃんの足の自由な動きを制限してしまいます。自然なM字開脚が保てるよう、少しゆとりを持たせて当ててあげましょう。
【早期発見のために!親御さんが気づける「4つのサイン」】
赤ちゃん自身が痛みを訴えないため、日頃から以下のポイントを観察してみましょう。
- ① 左右の足の開き方が違う(おむつ替えのとき)
おむつを替える際に両膝を曲げて股関節を開こうとしたとき、片方の足だけ開きにくかったり、「カクッ」と硬い感触があったりする場合は注意が必要です。 - ② 太ももやおしりの「しわ」の左右差
うつ伏せや仰向けにしたとき、太ももやおしりの皮膚のしわの数や深さが、左右で非対称になっていることがあります。 - ③ 足の長さが違う
赤ちゃんを仰向けに寝かせて両膝を立てたとき、左右で膝の高さに差がある場合、足の長さに違いがある(脱臼している)可能性があります。 - ④ 足を動かすときの音
関節を動かしたときに「コキッ」と音がすることがあります。ただし、これは健康な赤ちゃんでも鳴ることがあるため、音だけで判断はできません。
⚠️ 「あれ?もしかして…」と思ったら:これらのサインはあくまで可能性を示すものです。少しでも気になる点があれば、自己判断せず、まずはかかりつけの小児科医に相談しましょう。
【病院ではどうやって診断するの?】
乳幼児健診では、医師が赤ちゃんの股関節の動きを丁寧に触診します。
- 開排制限(かいはいせいげん)のチェック: 股関節が左右にスムーズに開くか、左右差がないかを確認します。
- クリック音のチェック: 股関節を動かしたときに、脱臼を示す特有の音がするかどうかを確認します。
もし健診で疑わしい所見が見られたり、逆子などのハイリスク因子があったりする場合は、専門の整形外科(高次医療機関)へご紹介し、超音波(エコー)やレントゲンなどで詳しい検査を行います。
【まとめ】
赤ちゃんの股関節はとても柔らかく、日々のちょっとした心がけ(M字開脚のキープ)で守ることができます。
乳幼児健診をきちんと受けることはもちろん、普段のおむつ替えや抱っこのときに「足の開き方に左右差はないかな?」と優しくチェックしてみてくださいね。
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